2016 合格グッズ
京都市の私立高校入試まであと8日。
生意気に大人のふりはしていても、やはり中学生、未経験の事態に平然と対処できるほうがおかしい。
緊張感を全然隠せていない生徒、急にでき物が顔に出始めた生徒、顔がこわばっている生徒も見受けられるようになりましたし、心なしかハイテンションの生徒もいます。
受験は、まさに未知との遭遇であり、不安で不安で仕方ないのでしょう。
そんな時、かって経験を積んだ者は、「不安がることない。平常心で臨め!」などと気楽に言い放つわけですが、そんなお気楽な言葉には、さほどの効果だってありはしません。
だから私は、「誰もが通った道。君だけにふりかかったものでもないし、君だけが乗り越えられない、なんて事はあるはずがない。世界で一番頑張っていないのなら別だけど」とだけ言います。
そう、試練は自身で体験するしかないのです。それを避けて避けて避けても、その先に一体何があるというのでしょう。受験を通じて、様々な事を自身でしっかりと学んで欲しい。昔から変わらぬ私の思いです。
と、中学生相手にあまり突き放してばかりではいけません。何事もさじ加減。少しでも参考になればと、保護者向けに受験会場で気をつけたい点を書き記した「受験の心得」なるものを、先月の請求書に同封しております。
受験の差し迫った時期でもあります。是非、もう一度お読みいただき、お子様とともに最終チェックをお願いいたします。
さて、緊張を和らげるもう一つのツールに「合格グッズを配る」というものがあります。敵味方の弁別のためのユニフォームが、いつしかチームへの帰属意識を高揚しているように、塾生全員が同じ合格グッズを所有しているという意識が、個人戦であるはずの受験を団体戦へと変貌させます。
うちの連中、本当に塾が好きですから、その効果は他塾比数倍と見込んでいます。
その合格グッズがこちら。
合格消しゴム、キットカット2色、カイロ1つ、糖分補給にあめ玉2つという育星舎お馴染みのセット。
他塾比数倍は言いすぎでしたが、お母さんに見せびらかしたという可愛い報告もいただき、それなりに効果はあったと思います。
お守り、合格鉛筆、配布するものは違っても、ずっと続けている応援グッズ。今年もついに配布する時が来てしまったというわけですが何だか寂しい気もします。
でも、子供たちにはこちらの感傷につき合う暇も必要もありません。ただただ前を向いて、ひたすら前進していけばいい。そして、ふと休憩したくなった時、少しだけ昔を振り返ることもあるかもしれません。その時に、ふと私の顔でも浮かべば、それで十分。
まあ、本当に10年後に浮かべて頂けるかどうかは、甚だ疑問ですが、自身の名誉のために一つだけ言わせて頂ければ現塾生にとっては、まだまだ必要とされていると見受けられます。自分調べですけどね。
むろん、いつまでそう思っていただけるか、さっぱり自信はありませんが、まだしばらくは大丈夫なようです。
本日の中2の授業で、来年は高校部も展開していくよーという話をしたところ、「じゃ、高校生になっても来れるやん。S先輩やF君とかも来年来るんじゃない?」と嬉しそうに反応した後、「あれ?そうなったら先生、めっちゃ忙しくなるんじゃないの?それは困る。私たち受験生やのに!面倒見てもらえんくなる」というご心配を頂きました。
ご安心下さい。私学やAOではない、3月末までかかる国公立大受験の高3(それもクラスが成立する人数)を担当しながら、中3をきちんと最後まで面倒を見れた経験があります。(ただ、よく思い出せば、さすがに中3の片方のクラス(特進)は数学の担当を外れましたね。そして今だにその事を会う度に責められる、あの世代の事ですよ)
まあ、あくまで、こちらでの私の役割は中学生が中心ですので、あの頃のように高校生の人数が膨れあがるには、まだまだ時間を要しますので、本当に心配は無用です。
ただ、来年高3になる生徒から、「来年、先生が個別も担当するのなら、数学は先生にもって欲しい」と言われた私。ここ数年、高校生なんて教えていないので、一から私も勉強し直しだし、逆にガッカリするんじゃないの、という不安をもちつつも「お!必要とされている!」という思いが頭をもたげます。
まあ、とりあえずは高校入試。それに専念しよう。思いの外増えた私立専願組のいる私立入試日目前。たっぷりの質問を予告して帰った生徒らとともに、この1週間を余計なことに振り舞わされず、同じ思いで過ごしたい。
この1年間は、合格のためだけの、結果を追い求めてだけの1年間では決してないけれど、やはり当たり前といえば当たり前ですが、結果だって欲しい。中3のほとんどが、弁当持参で頑張ったこの1年ですからね。
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